ワキ1000形

30トン積有蓋車

1000〜1739 (740輌)

新作2004/01/17

 昭和25〜31(1950〜56)年にワキ1形の増備として、車輌各メーカーで製造された。
 車体は、ワキ1形タイプ3を基本としているが、製造時期により側窓の数が増減しており、4タイプに分類できる。ベンチレータ(ガーランド形)は5個となった。台枠は、側梁が溝形鋼から山形鋼に変わるなど細部が変更されたが、この構造はワキ1形タイプ4にも踏襲されている。
 台車は、コストダウンのためTR41B形に変更されたため最高速が75km/hに下がったが、荷重は、容積に応じた30トンに増やされた。
 ワキ1形では貨物室内での荷扱作業が考慮された装備となったが、ワキ1000形では更に室内灯火器が備えられ、これに伴い、蓄電池箱など電源装置が設けられた。

 当初は、専属として黄柑色帯と「急行便」標記が施され、急行小口貨物列車に、ワキ1形と共に使用された。
 昭和28(1953)年には共通運用となり、多くは室内灯火器・電源装置を取り外されたが、のちに亜幹線での小口貨物輸送運用で室内灯火器が復活した車輌もあった。この時はワムフ100形からの集中電源方式でジャンパ線装着が特徴である。
 昭和36(1961)年の急行便廃止により特急(85km/h)と急行(75km/h)に分離されると、急行貨物用として黄色の「急行」標記が施された。
 「急行」標記も昭和40(1965)年には抹消され、晩年は荷重の大きな共通車として重宝された。

 昭和34(1959)年に1輌ヤ200形脱線試験車に改造された。昭和49〜52(1974〜77)年にかけて18輌が新幹線貨車935形に改造されている。
 昭和45(1970)年頃から廃車が始まり、昭和59(1984)年度に形式消滅となった。


ワキ1000形輌数表

【輌数表】 ワキ1000形 D:筒井俊之 (横軸は西暦年、縦軸は輌数で対数的表示)


タイプ1

 昭和25(1950)年に三菱・東芝・東急・汽車などで製作された。
 ワキ1形(タイプ3)とほゞ同形で、側窓は9個である。


ワキ1043

【写真1】 ワキ1000形1043  昭和50(1975)年8月22日 松山  P:筒井俊之

 昭和25(1950)年三菱重工製。
 蓄電池箱は既に撤去、「急行」標記も抹消され、普通貨物列車に使用されていた。
 側板中央付近に改造設置された室内灯スイッチ蓋が見える。


【形式図1】 ワキ1000形タイプ1  S:奥井淳司 【奥井さんからスキャンデータを提供して頂きました】


タイプ2

 昭和25(1950)年に日車・三菱・東芝・川崎などで製作された。
 引戸窓が廃止され、側窓4個となった。


ワキ1080

【写真2】 ワキ1000形1080    P:筒井俊之所蔵

 昭和25(1950)年汽車支製。
 落成時の姿で、「急行便」と帯が標記されている。


【形式図2】 ワキ1000形タイプ2  S:奥井淳司 【奥井さんからスキャンデータを提供して頂きました】


タイプ3

 昭和26(1951)年に川崎・日車・日立などで製作された。
 側窓が全て廃止された。窓ガラスの破損が多かったのかもしれない。


ワキ1506

【写真3】 ワキ1000形1506    P:筒井俊之所蔵

 昭和26(1951)年川崎製。
 落成時の姿である。
 形式・番号標記の上に記されている▲は、室内灯火器・電源装置ありを示している。


【形式図3】 ワキ1000形タイプ3  S:奥井淳司 【奥井さんからスキャンデータを提供して頂きました】


タイプ4

 昭和28〜31(1953〜56)年に日車・三菱・川崎などで製造された。
 タイプ2と同様の側窓4個に戻った。窓無しでは不便だったようである。
 両側側板中央付近に室内灯スイッチを設置された。後にタイプ3以前も設置改造されている。

ワキ1559

【写真4】 ワキ1000形1559    P:筒井俊之所蔵

 昭和28(1953)年新潟製。
 落成時の姿で、形式・番号標記の右あたりに新製時より装備された室内灯スイッチ蓋が見える。改造設置されている【写真1】と併せて見てほしい。


【形式図4】 ワキ1000形タイプ4


【諸元】 ワキ1000形

自重17.5〜18.5トン
BC距9600mm
車軸12t短軸
走り装置TR41B
制動装置KC・側片
緩衝装置輪ばね
連結器柴田式下作用

【ロット表】 ワキ1000形

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2004/01/17:新作